そういえばE-PL5とPT-EP10を買った

かなりごぶさたなブログになってしまった。もう夏も終わってしまったし。色々なことがあって多忙を極めておりましたが、なんとか8月半ばから落ち着いた感が。

そうそう、表題のカメラとハウジングを買いました。E-PL6が出たおかげでE-PL5はかなりお安くなりました。E-PL6はほぼ機能的に差異はないのでコレを選ぶ必要はまったく感じませんでした。ついでにハウジングを買ったという。ハウジングなのですが、Amazonで5万切ったな、と思って8末に買ったらもっともっと値下げしやがんの。9月に入ると季節モノなので値段下がるようです。うーむ、少し早まって買ってしまったと後悔。3千円違うとかなりがっくりしますw

使い勝手は……。以前使っていたE-PL2とそれほど変わらないかな。オートフォーカスが速くなったので、そこは使いやすく感じます。まだまだ慣れていないのでこれからもっと使い込んだらレビューします。って言ってもすでに1年前の機種ですので、それほど参考になることもないか。

そうそう、

伊豆に別荘を借りました。

もう一度言うと、伊豆に別荘を…(ry

と言うとブルジョアのように思えますが、実は家賃と光熱費を入れても2万円もしないというチープなお部屋。でも金曜日の夜に前乗りして、土日潜って仮眠してから日曜の深夜、月曜の朝などの混まない時間に帰れるのはとってもラクです。

あまりダイビングと関係ないけど、新しい住処に色々揃えるのは楽しいですね。すでに自宅にあるものを持ち込みつつ、色々なところをいじったりして。ウォシュレットがついてなかったので、それを買ったりベッド買ったりして多少イニシャルコストはかかりましたが、暇なときは伊豆でのんびり過ごす場所ができて嬉しい限り。

今はウォシュレット(とは言っても東芝のだから正式にはウォシュレットではない)も安いですね。1万ちょっとで十分な性能のものを買うことができました。組み付けも面倒ではないのであっという間にすてきなトイレに。もともとの色がピンクなので多少違いますけど、仮の住まいにそれを期待してもね。

というわけで、今後伊豆のポイントをたくさん潜っていきたいと思います。

課題は毎週行きたくなって交通費がかさむこと、かなあw

もしこれからダイビング目的で借りる人にアドバイスがあるとしたら、必ず標高を確認してください。また、色々なポイントに移動する際のルートも確認するようにしないと、減圧症リスクによってダイビング後に自分の家に帰れなくなります(または海岸線沿いでえらく遠回りするルートを取る)。

PADIの規準では標高300m以上は高所になりますので、基本的には窒素が抜けるまで行かないように指導されてます。厳密には多少の余裕(まぁ、自分ではちょっとの間なら100mくらいはいいだろうとは思ってますけど、確実ではない)はあると思いますがムリはできるだけしたくないでしょうし、伊豆半島は急峻な地形ばかりですので選ぶ場所は注意した方がいいと思います。

海の中のことを書かないダイビング日記とはこれいかに

タイトル長いね。

さて、1月に沖縄本島にダイビングしに行って参りました。初日は午後からチービシ(ラビリンス2本)、そして二日目はケラマ(久場島南とか地形メイン)、三日目に帰ってくるというタイトなスケジュールであります。

伊豆の海で潜ってるとカラダが凍りますが、沖縄はあったかくていい。さすがに5mmのウェットではやや寒いので7mmのセミドライとフードベストで潜りましたけど。透明度もいいし寒くないのでエア持ちもよい。

今年はウミウシが少ないそうで、こないだの大きな台風でタマゴが流れていってしまった、というウワサwほんとかなあ。

三日目に帰る前にスナベマリンというウェットスーツをオーダーしてくれる店に行ってオーダーしてきました(Webはあるけど、あんまり参考にならない…ちゃんと作ってくれればいいのにね)。ロクハンとやらを作ろう!ということで体型も今後それほど変わらないだろうし、作っちゃえと。できればドライスーツ着たくはないので…。

裏をSCSという銀色の裏地で覆われたものにしました。熱伝導率が低いので、保温性にも優れているらすぃ。詳細はこちらにありましたのでご参考に。着脱もスムーズになるようです。ロクハンツーピースで約36,000円。東京近辺で作るより安いです。なお、採寸は10分ほどで済みますので沖縄行ったときに時間がちょっとしかなくても作れます。

しょーじき、ダイビングの記憶があまりない…w

ハワイでのダイブ 2012夏

7/12から仕事がらみで一週間ほどハワイに行き、午前中はある程度時間が空いていたためダイビングしてきた。場所はオアフ島のため、今年の正月にもお世話になったブリーズハワイで一日2ダイブほど。

1日目はワイキキエリアでシャロー→ディープの順番。ホースシューリーフとシータイガー(レック)。以前にも潜っていたのでそれほど感動もなくw。もっとも前回よりホースシューリーフは透明度よかったか。

シータイガーにいたヨスジフエダイ。いつもこいつらはいるが、これだけのでかい群れも珍しいかな。

長いw

2日目はハワイカイでコルセア(不時着した飛行機)、そしてスピッティンケーブ。スピッティンケーブは三度目くらいなのだが、やっとハワイアンモンクシール(ハワイ固有種のアザラシ)に会えた。こいつに会いたくてハワイカイをリクエストしていたのでちょっと嬉しい。 続きを読む

二度目のセブ(マクタン)で行ったところメモ

誰に役立つのかまったくわからないが、自分のメモがわりに書いておこう。

    • トライシクル
      今回はあまりタクシーは使わずトライシクルに乗ってた。俗に言うバタバタ。自転車のものはトライシカルというらしい。バイクバージョンがトライシクル。スペシャル、というと貸し切りで、グランドモールからKONTIKI BEACH RESORTまで100ペソくらいだ。まぁ、乗り心地は悪いし、事故ったらすんごくケガしそうだけど、それほどスピードは出さないので、死ににくいかもねw
    • 海舟
      日本食のお店。送迎付きなので利用したけど、バカ高いw味は…普通かな。個人的にはのんきの方がいい。
    • ドルティン Dorting
      地元の人しかほぼいない串焼き屋さんというかバーベキュー屋さんというか。飾ってあるお肉を適当に選んで、焼いてもらう。ひとり200ペソもあれば死ぬほど食える。こんな感じのお肉たちだ。

      とにかくうまい。日本人の口にも合います。

      場所は…わかりづらいけど、以下の場所。一応看板も出ている。たぶん地元の人なら知っていると思うのでトライシクルのおっちゃんなどに、どるてぃん!と言ってみるとわかるかもしれないw

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    • グランドモールにあるレッドリボン
      ケーキ屋さん。ここのお菓子はフィリピン航空の機内食のお菓子にも採用されていて、それなりにおいしい。ブッシュドノエルみたいなロールケーキ(長さ30センチくらいある)が300ペソくらい。全部食ったら死ねるかも。自分は切ってあるロールケーキと、コーヒーのセットを食べた。なかなかのコーヒーだったので幸せだった。ロールケーキは甘いけど、TOPSのチョコレートケーキなみだと思えばよろしあるね。

      それなりにおいしかった。後悔しないと思う。

      あと、ここのブラウニーもなかなか。一個16ペソだったかと。

    • ココナッツガーデン
      ここも送迎付き。一人でもOKなので、ぼっちな旅行していてちゃんとしたものを安全に行き来して食べたいときには便利。なんせ往復だけで200ペソくらいかかっちゃうから。ここで一人でガッツリ食べても300ペソくらいなので、交通費考えればリーズナブル。個人的にはマリバゴグリルより気に入ったので、三回も行った。帰りは宿ではなくグランドモールに連れて行け、とかいうと連れて行ってくれる。
      味は普通ですが日本人向きかと。焼肉食べ放題とかもあるんだけど、あまりオススメはしない、とダイブサービスの人には言われた。ま、たくさんいるときにチャレンジしようかと思った。

      豚バラ肉の焼き物。おいしい。

    • Pajac Maribago road Crossing近辺のレチョンマノック
      何言ってるんだ?と思われるかもしれませんが、以下の場所にある鶏の丸焼きである、レチョンマノックを焼いている店がおいしかったので紹介しておきます。KONTIKIから歩いても買いに行けるしね。ひとつ(一羽)130ペソ。一人で余裕で食えるぜ!
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IEとIDCで準備した器材

IEやIDCに必須な器材は指示されるのでそれは従ったとして、自分が選んだ器材だったり、これを持って行けば便利かも、というのを記述する。少しでも参考になればうれしい。

重器材

BCD

今回BCDは新品のTUSA BCJ-1650 Passageを持って行った(※ソニアのおねーさんが着ているリンクはこちらw→TUSA【BCJ-1650】パッセージ)。すでに2万円ちょっとのBCDなんだけど、軽くて旅行にはいいと思う。ウエイトポケットもあるし、右肩にダンプバルブがないのは玉に瑕なんだけど、リング類もそれなりにあるし、ポケット内にもリングがありライトなどをスパイラルケーブルでつないでおくにも便利。マイナス浮力がないのでアルミだと浮き気味なのがちょっとイヤかも。ウエイトポケットに1㎏ずつ入れるとなんとか安定。後は絶対的な浮力が足りないので、そこらへんはご注意。

これ、もう作ってないみたいなので市場在庫のみのようだ。海外モデルだとBCJ-1800ってのがあるようだが、正規には売ってない。TUSAって国内で売ってない海外モデルがけっこう多い。例えばバックフロートタイプのコレなど。XLサイズのブラダーにLサイズのハーネスを合体させたものが欲しい。

従来使い慣れたBCDはサイズが合わなくなったので使えなくなったためこれに切り替え。しかし、これももしインストラクションするときが来たら使えないBCDかも。浮力が小さいので他の人を支えるシーンが来たら支えきれない。

レギュなど

自分が愛用しているレギュレーターはBismのmic21モデルのもの。真鍮製のファーストステージであり、重い。Bism型番だとRK3000番相当のモノで2ndステージがクルクル回るし、非常に吸いやすいレギュだと感じている。ホースも柔らかいので首を回すときでも、ほぼ抵抗感はない。

オクトパスはアクアラングABSで、残圧計(コンパス)はBismのGK2121。レギュ以外は非常に軽量なものだ。Bismのチタンレギュも欲しいが、あんまり軽くないから悩みどころ。ここらへんは自分が慣れた器材の方がストレスないと思う。Apeksのフライトレギュが欲しいけど、器材ばっかり買ってもねぇ…。

軽器材

この器材も普段使っているものの方がストレスはないので、それを使うのがベストだと思う。自分は例によってサイズの違いが出てウェットは新品になった。マレスの廉価版のを例のごとく個人輸入で購入したものだ(1万円しなかった)。最初はキツいと思ったが二三回着れば慣れるのでIEのときには、慣れていたので違和感はなかった。

フィンはTUSAのKAIL。それなりに蹴りごたえもあるし、パワーをそれほど必要としないので、自分には使いやすい。スーパーミューだとちょっとヘビーに感じる。それと、KAILはフルフットフィンの中では軽いと部類だ。スーパーミューはちょっと重い。アポロのバイオフィンをダイブマスターの時には持って行ったが、かなり重いので閉口した。

マスクはいつものTUSA M-19SQB。一眼タイプで見やすいものを使っている。容量の差はあまり気にならない。スノーケルは必須になるので(ファンダイビングのときはほとんど付けないけど)、軽量で邪魔にならないものを持って行けばいいと思う。

その他

クエストや指示棒は前述しているが、必須なわけではない。実際のIDCやIEでは一切使わないだろうし。そのかわり鉛筆数本と消しゴム、鉛筆削り、ボールペンなどの筆記用具を複数本、ラインマーカーとノートを三冊程度は必要になる。フィリピン・セブではノートのまともなものを手に入れるのは結構大変なので日本から持ち込んだ方がよい(グランドモールのようなでっかいモールに行けばなんとかなる)。筆記具や鉛筆類も同様。スレートを購入すると海の中で使うための鉛筆は付属するが、これだけでは足りないので鉛筆を何本か用意すべきだろう。

日本で開催されるIEなら近くのコンビニで揃うものも、海外だとあらかじめ用意しないと入手に苦労する羽目になる。

その他通常のダイビングでも使うモノで用意しておいた方がいいのは、マスクの曇り止め、以下のようなタオル類。軽くてかさばらない吸水性のいいタオルは必携というほど便利だ。

また、フロートシグナル・水中ライト・ポケットマスク(ゴムバンドつき)・グローブなどはIDCとIEを通して必携として指示されているので持って行くとは思う。プラスして、レスキュー呼吸用のRESACOはEFRIのときに必要になるだろうから、レスキュー講習のときに入手しているものを持って行った方がよいと思う。

他にはスレートを消すためのスポンジ(メラミン製の激落ちくんとか)を持って行くといい。スレートは何度も書き直すので、消しゴムだと大変。

実際にIDCを受講するときやIEを受験するときには先輩やコースディレクターからある程度のアドバイスはもらえるだろうから、それほどは心配しなくてよいだろうが、一応あると便利なものはなんですか?と尋ねるといいと思われる。聞かれないと思い出せないものも多々あるからだ。

IE Judgement Day-審判の日

三日目。

運命の最終日。この日に行うのはレスキュースキルと、オープンウォータープレゼンテーション。

IE会場はPalm Beach Resort。できたばかりのホテルっぽい。

まずはレスキュースキルだが、台風の余波もあり、かなり風が強い。波高は一メートル程度だろうか。表層の流れもかなりあり、やりづらい。しかし実際の海ではこんな状態でレスキューすることもあるだろうから、文句も言えない。自分はいつものように最後なので最初はアシスタント。このアシスタントをするだけでかなり疲労する。

当初はウエイトを減らしたベルトを装備してからやる…はずだったのだが、結局ウエイトも通常のまま行った。これを二つ抱えると、自分のBCDは浮力があまりないためかなり沈む。レギュレータからエアを吸うと後ほどのプレゼンテーションに影響があるかもしれないので、スノーケルから吸うのだが、スノーケルの上まで波を被り、水を飲む羽目になる。

そんなこんなでなぜか最後ではなく、三番目にデモンストレーションをやることになり、自分は韓国人女性相手のマウスツーマウス呼吸をした。なんとかクリアしたが、彼女のダンナも一緒のチームなので、変な緊張感(笑)。試験なので気にしても仕方ないので堂々とやるw。

次に理由がよくわからなかったのだが、相手の女性が失敗してしまう。自分がレスキューされる側なのだが、おそらく沈めたか何かでメイクアップ(再度トライ)になってしまった。その後のメイクアップでは、ちゃんと合格したのだが、このときは戻ってから彼女はかなりナーバスになっていたようだ。ダンナも励ましていたようだが、もともとそういうパーフェクト主義な性格らしく失敗するとかなり悩むご様子。

レスキュースキルのあと、1時間ほど待たされ、ブルーチームは最終組でオープンウォータープレゼンテーション。すでにブリーフィングは事前に終えていたので、沖合までがんばって水面移動し、そこで行う。やっぱり水の中の方が安定していて楽しい。

ブルーチーム最初のプレゼンテーションはダンナ。これは無難にこなしていた。自分はアシスタント役をやったのだが、特にナニもすることなく、ぼけっとしていただけ。二人目は先ほどの女性。自分は生徒役なのだが、水中で疲労しているダイバーを助け、ロープにつかまらせるスキルなのだが、彼女のブリーフィングはもちろん韓国語でやられていたので、何をすればいいのかちっともわからない。なのでバックアップ空気源出して見たりしてナチュラルトラブル出しまくり…。最もかなり丁寧に直されたので、問題はないかと。最初の生徒を韓国人にやらせればここら辺はオレがマネできて良かったのにな、と今は思う。

三人目は親日家のケフン。沖縄に1カ月滞在したり、博多のmic21にまで器材を買い出しに来るくらい日本大好きなヤツ。かなりフレンドリーなのでおもしろいヤツだなぁと思っていた。彼のひとつ目のスキルは緊急スイミングアセント。一人の生徒ダイバー(ダンナ)のエラーは急浮上。これは、しっかりとBCDをホールドしていて、ちゃんと対処していた。次の生徒ダイバー役は自分。指示されたエラーは息をし続けること。本来は一息でゆっくり細く声を出しながら浮上するわけだが、そこを普通に呼吸するエラーを起こせという指示をエグザミナーからもらった。気づかれないと困るし、チームメイトなので、かなり協力的に激しく呼吸をしたのだが気づいてくれない。途中で止まりつつ呼吸する。泡も出まくるし、止まるし明らかに激しい呼吸をしている。あー気づいてくれよ、頼むよ、と思いつつそのまま結局浮上してしまった。

教えるわけにいかない。彼がそのままOKを自分に出し、再度潜る。なんかオレが落ち込みそうだ。凹むなあ。

さて、最終組のファイナリストは自分。マスクの脱着と、ロープの結び方のひとつであるシートベンド。最初のスキルのマスク脱着は、エラーとしてマスクを逆さま。次はマスクをフードの上に乗せる。これは簡単だった。

次はシートベンド。最初のエラーはしっかりと締め付けないこと。次は、結び方を忘れること。それぞれ、訂正を出し、二人目は再度やり直しさせ、無事エラーを見つけられずに終わるということはなかった。

ディブリーフィングを全員終え、後はファイナルのジャッジを待つだけ。

なお、最初の筆記試験の一般規準と、このオープンウォータープレゼンテーションはやり直しができない一発勝負。これらを落とすと、IEを受け直すことになり時間もコストもかなりかかることになる。しかも五日後以降に受験しなければならないので、面倒だ。

さて、エグザミナーからの講評とジャッジ。最初の候補生は日本人の女の子であるハルナちゃん。短い講評の後、握手する姿が見える。破顔一笑とはこのことか。満面の笑みを浮かべて戻ってくる。そして嬉し涙。

彼女を担当したコースディレクターは、さきほどレスキュースキル評価をしていたリー。今年のCDTC(コースディレクター開発コース)でコースディレクターになったばかり。彼の最初の生徒で、部下でもある彼女が受かって、かなりホッとしている様子。こちらも小さく拍手して彼女の合格を喜ぶ。彼女は通訳抜きで英語でプレゼンテーションする難しい道を選び、見事通過した。ホントにスゴイと思う。

そして、次に呼ばれたのはなぜか自分。日本人つながり?

そして、エグザミナーが持つ評価シートを見せられ、愕然とした。やばい、落ちた?

オープンウォータープレゼンテーションの、最初のマスク脱着は4.6。これは余裕で合格。次のシートベンドは、2.0。ひどい点数だ。エグザミナーは、平均で3.4だからパスしてると説明してくれる。ただ、シートベンドでロープを一本しか用意していないのと、ディブリーフィングで肯定的補強をしていなかったのが、この2.0の原因だ、と言われる。

これがシートベンド

シートベンドは異なる太さのロープを繋げたり、一本のロープの端を繋いで輪にしたりする。そういった価値をブリーフィングで説明しているのに、なぜ一本しか用意しなかったのか?と突っ込まれた。これにより、教えられてはいるが十分ではないということでこの項目が2.0になる。最悪の1点(一発不合格)ではなかったので、助かった。

その後ディブリーフィングで肯定的補強をちゃんとしていなかったので、その項目も2.0。肯定的補強とは「よくできた部分を取り上げて、具体的に褒めること」だ。他の結び方をしたり戸惑わず、しっかりとシートベンドを完成させられていましたね、と褒める。自分は「集中してできていましたね」とやや具体性に欠く補強をしていたため点数を取れなかった。

しかも、これらの項目が2.0を二つ取ってしまうと、その他の項目がかなりよく平均としてそれ以上でも2.0になる項目というのがさらに悪い結果になった。

このときは本当に顔から血の気がひいた。

実は事前に別のコースディレクターが二本必要だよ、と、同じブルーチームの韓国人経由で教えてくれたのだが、あまり気にせずコースディレクターと相談して大丈夫だろう、と判断した。

最終判断はインストラクターである自分の責任で行う、ということで実際の講習となんら変わりないから、誰の責任でもなく自分の責任。もしエグザミナーに「ロープの本数は指示されていない」と抗議をしても講習生のためベストを尽くしたか?と聞かれたら、確かに講習教材が足りないと自分でも思う。自分でも思うだけに、油断していた自分の判断の甘さに、情けなくなり憤る。もし自分の部下だったりしたら、同じように判断するだろうし。いや、オマエの判断ミスだろ、と。

かろうじて平均で3.4を取り合格はしたが、納得感はない。

そして、同じブルーチームの夫婦は合格し、ケフンはやはり不合格。彼の顔は憮然としているが、やはりエラーを見つけ損ねたため、スキルを達成させていない、ということで多分1.0点だったのだろう。

彼を担当したコースディレクターは、若いんだからまだまだこれからだ、と話していて彼を諭すように慰めていた。エグザミナーもすべて終了したあとに彼に再度説明して、気を使っていたようだった。

全員の評価を終え、全体のディブリーフィングをエグザミナーから受ける。そして、合格証書を合格者に。不合格者には参加証書(落とした項目の解説が書いてある)を手渡した。今回受けた12人のうち、合格者は8人。かなり厳しい結果になった。

自分としてはギリギリで受かろうが、満点で受かろうが、基準を満たしたのには代わりなく合格は合格だと、この頃には気を取り直し、素直に合格を喜べた。

最後にコースディレクターや通訳と写真を撮り、そしてエグザミナーとも記念撮影。普段、日本だと少し気恥ずかしいが、今回は晴れがましい気分で、堂々と写る。なんせ仕事以外でこういったことをして合格するなんてほぼ何十年ぶりかの経験だし、長かった道のりを考えると胸を張るべきだ。

左からエグザミナーのジョージ、CDの渡部さん、そしてオレ、通訳のアレックス。受かったのは素直に嬉しい。例え50近いオッサンでもだw

不合格者にとっては結果は厳しいものだったが、その後の人生にマイナスになることはなくプラスになるだろう。合格した自分でさえ、点数の悪かった部分をダイビングにおいても実生活においても直さなきゃ、注意しなきゃ、と思うのだから。落ちた人に対してかける言葉を持ち合わせてないが、今度は合格してな、と心の中でエールを送る。

タンクや器材を持ち、D-DOWNへ戻る。そしてD-DOWNのスタッフたちに合格の報告とお礼を述べた。その後部屋に帰り自分のレスキューコース担当をしてくれたインストラクター、ダイブマスターを担当してくれたインストラクターにメールで報告して感謝を述べる。

振り返ってみると、レスキューコースで色々な刺激を受けたからこそダイブマスターになったし、ダイブマスターコースでこれからどうするのか聞かれて、そして考えたからこそIDCを受けてインストラクターになった。オープンウォーターコースから始まって、すべてのコースを担当してくれた人たち、コースを受け付けてくれたショップの店員さん、励ましてくれた近所の器材ショップの人たちすべての影響を受けて今ここにいる。

仕事は日常の延長であまり新しい気づきのようなものはない気がするが、仕事から離れて非日常に身を置き、新しい経験をすると自分の小ささや無力さを知り、そしてだからこそ周りのサポートに気づけるようになるのだと思う。

こうしてインストラクターになったからといって明日からダイブショップで働くわけでもなく、インストラクターでございと偉ぶれるわけでもない。だから、また日常に戻っていくけれど、ダイビングというものに対して興味を持った人にはフォローしていくだけの活動をしようと思う。そんなに広くもなく、色々な問題を抱えてもいる業界ではあるけれど、少しでもプラスになるような活動をして行こうと今は考えている。