バックアップダイコン?メイン?

MATRIXが修理から帰ってくるまでに潜れないのは困る、ということで別のダイコンを用意した。というかMATRIXがあるうちにすでに買っていたんだけど、なかなか使い始める機会がなかったというか。

TUSAのIQ-850。ニゴニゴのチービシで撮ったので白い砂がたくさん…。

というわけで、TUSAのIQ-850。

以前から欲しいと思っていたので必然的に次のを選ぶとなるとコレだったわけなんだが、このダイコンの特徴はやはりなんといっても窒素バーグラフ。速いコンパートメントから遅いコンパートメントまで12段階に分割したモデルを表示して、窒素が体内にどれだけ蓄積されたかをビジュアルで表示してくれる。遅いコンパートメントでは吸収・排出に時間がかかるので自分のカラダにどれだけ溜め込んでいるのかを明示してくれる。

さらに特徴的なのはマニュアルが非常に詳細に解説されていること。実際の使用シーンに合わせてこういう状態になったら、このように気をつけなきゃいけない、などを教えてくれるマニュアルだ。IQ-850を持っていなくても勉強になるので一度目を通しておくとよい。マニュアルはこちらからダウンロードできる。

なお、他力本願になるけどこのダイコンを実際に使ったレビューとして沖縄にあるシーサーの海人商店のブログが非常に参考になるので紹介しとくのだった。なお、このIQ-850用のソフトをダウンロードすると、シミュレーションして遊べる。実際にどんなカンジで窒素溜まっていくのかをシミュレートできるので試してみるとおもしろい。このダイコン自体を持っていなくてもできるのでやってみてちょ(月刊ダイバーでも使われてるね)。

だがしかし。かなり大きな問題が。個人的にはなんだけどこのソフト64bitで動かない。すでにWindows 7が出てどんだけ経過しているんだ、と思うし世間的にも64bitで動くのが普通になっているのにコレはないだろうと思う。もちろんWindows 7 64bitでもXP Modeを使ってやれば動くのだけれど、わざわざそのために仮想マシンをインストールしなければならないのはちょっと面倒くさい。まだ実際にダイコンをつなげてテストしていないのでちゃんとダイコンと通信できるかが疑問だけど、これはいずれ検証してみる予定。

なお、今後どっちのダイコンをメインにしようかなー、なんて思っているのだがやはりMATRIXは便利なダイコンでコンパスもついているし、ダイブプロフィールもグラフィックで見えるしで使いやすい(ソフトも問題ないしね)。潜っているときの時間も秒単位で見えるので講習のときに時間計るのにも便利。なので講習や二日だけ潜る…てなときはMATRIXを使い、長期間潜るときはIQ-850を併用かな、という使いかたになるかと思ってる。いつでも同時に使えば一番いいんだけど。

今度実際に両方を着けてどんだけ違うのか、を比較してみる予定だす。

MATRIXが帰ってきたよ

本日MATRIXがあっさりと帰国。DHL便にて関税も取られることなく(修理品なので当たり前だし、課税対象でもない)、無事到着したのだった。

さっそくアンパッキングしてみると、やっぱり新品になってる。まー、水没したのを修理するより新品送ってもらったほうがいいわな。もちろんログもまっさらでシリアル番号も変わっていた。軽く傷ついていたケースももちろんピカピカ。このまま売り飛ばそうかと思うほどw

修理上がりまで一カ月近くかかってしまったが、日本→スペイン→イタリア→スペイン→日本という経路をたどったと思われるので仕方ないのだが、頻繁にダイビングに行くのなら予備のダイコンは必要だよな、ということを認識した次第。というわけで予備があるのに、もう一個買っちゃったw

そのダイコンは一体何か?は次の記事で書くのだった。

MATRIXが壊れた…orz

お気に入りのMares MATRIX。右上のボタンのクリック感がないなぁ、なんて思いながらも使っていたのだが、昨日一昨日、東伊豆は富戸に行ったときに壊れてしまった。

壊れたと言っても時は刻んでいるので、完全にぶっ壊れたわけではないのだが右上のボタンが利かないのと、勝手に通常モードとコンパスモードに切り替わる仕様にチェンジw。ログも見られなくなってしまったので、ダイコンとしては使い物にならなくなってしまった。ガックシ。

なんてこんなになっちゃったんだろ?と思いながら富戸名物の温泉丸に入ってみたところ…。

中が曇っちまいました

こ、これは…

SU☆I☆BO☆TSU!

ダイコンのくせに水没っす。しかも電池は充電式なのでケースには基本的に水が入りうるところがないはずなのに。たぶん調子悪かったボタン(クリック感がない=壊れてた?)が原因ってことなのかしら、と思うのだが、分解できるわけでもないので正確にはわからない。

というわけで修理に出さないといけなくなった。しかもこれ、Scubastoreで買ったものなので国内では修理できない(お金を払うことを覚悟すればできるだろうが)ので、スペインまで送り返すことになるわけだ。ちょっち面倒ですがまた買えばいいし、という価格でもないので2年間のワランティがある(はず)ので修理に出すことにした。この顛末に関しても後ほど記事にする予定。

今回のダイビング行脚ではやたら色々なモノが壊れた。

まずBCDのインフレーターホースがぶっ壊れて浮上できなくなったので海底を這って帰る、次にスノーケルの排水バルブに糸くずが挟まっていて呼吸しているうちに水が浸入し、しこたま飲み込むなどなど。お祓いに行った方がいいかもしれない。

なお、壊れたBCDのインフレーターの状態を詳説すると、デフレートボタン(排気ボタン)を押さなくても、永遠に排気しちゃうのだな。そのためインフレートボタンが機能していてもボコボコとずっとエアが出ていて浮力確保できない状態。よく吸気しっぱなしになるのでホースを外す練習はするが、排気しっぱなし、というのはなかなかないシチュエーション。ウエイトを捨てるなり誰かにウエイトを持ってもらう、またはバディに一緒に浮上してもらうなどすればいいわけだが。ついでに、色々いじくっていたらインフレーターホースの中に入っているワイヤー(TUSAのものはそのワイヤーでインフレーターホースの根元にあるデフレートシステムを駆動することが可能)がぶっちぎれた。ステンレスのワイヤーかと思っていたら若干材質が違うよう。インフレーターホースもちゃんと真水で洗浄しないとダメということが理解できた。一応これも修理に出すことにした。

Bism DIVE GRANDEがやっとデビュー

Bismの新しいダイコン、GRANDEがとうとうデビューした。2011年から出ますよー、と案内されていて、その割にはいつ出るのかまったく不明で、出る出る詐欺かと思われていたダイコンだけど、とうとう7/16に発売された。実際のモノを見てきたが、専用のケースに収まっていておシャンティなカンジではあるw

主なスペックは以下のようになっている。

【時計機能】
Dual Time(国内・国外)
カウントダウンタイマー
クロノグラフ(ストップウォッチ)
デイリーアラーム
バックライト機能

※デュアルタイムを設定できるのは便利かも。普段使いの時計としての機能、ストップウォッチやアラームなども充実している。

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SUBGEAR XP-10

意外にSUBGEAR XP-10で検索されてこのブログに来る人が多いよう。MaresのMATRIXの方が注目されているだろうから、絶対数はMATRIXの方が段違いに多い。今年発売され、Maresブランドだし、先進的な機能もあるのだから、当然と言えば当然。

しかし、このXP-10も廉価な割にはちゃんと使えるダイコンなので、予算ないけどダイコン欲しい、ってな人にはお勧めできると個人的には思う。というわけでこれから買う人の参考になれば、ということでメモ的に書いておく。

まず良いところ。

  1. 価格が非常に安い。
    なんだかんだ言って2万円を切るんだから。ちょっと上にはSUUNTOのZoopがあるけど、5千円くらいの違いがある。この価格帯で5千円差はでかい。

    【ダイブコンピューター】SUBGEAR/サブギア 日本正規品 XP10[205590260000]

    SUBGEAR XP-10
    価格:17,500円

  2. PCとのコネクションがカンタン。
    USBのIrDAインターフェイスなどを用意しないといけないのだが、それだけ用意すればパソコンにつながっちゃう。他の高級ダイコンなどの場合には、インターフェイスだけで1万円から2万円などとあほらしいプライスを付けているものもある。その中でこれさえプラスすればいいのだから、オトクだ。
    問題はIrDAインターフェイスが若干過去の遺物化していて、入手性に難があるかもしれない。もっともAmazonで買えるから問題ないだろう。もっと安いのがいい!という人は香港にあるDealExtremeで買うことをオススメ。送料無料。だが、いつ届くか若干不安にさせられるw
  3. 窒素がグラフで見える。
    あくまでも目安程度にしかならないが、窒素が溜まっている量がグラフで見える。緑のエリアから黄色のエリアなら大丈夫ということになる。赤のエリアはデコを出した、という状態だ。
  4. ちゃんとエンリッチドエア(Nitrox)対応。
    22%から50%まで設定できる。というか今時設定できないダイコンもないだろうけど。
  5. 浮上速度違反が可変。
    深度に応じて浮上速度の基準レートが変化する。例えば27mより浅い場合には11m/分。しかし18mより浅い場合には9m/分というように。闇雲に18m/分以下ならいいんでしょ、という雑な計算はしていない。
  6. ソフトが意外にしっかりしてる。
    パーフェクトではないけれど、Dive Demoというソフトでログ管理ができる。日本語入れると落ちたりするが、とりあえず使える。時間などもあとで修正できる(複数ダイブまとめて)ので、海外のスポットで、時差を直さずにダイビングしちゃったとしても問題ない。 続きを読む

Mares MATRIXその後

4月の下旬に宮古島に行って潜ってきた。同じ月に沖縄にまた行くなんて、本当にダイビングアディクツだと思う。タンクの空気を吸わないといけない病気みたいなもんだ。宮古島のダイビングについては別のページに書くことにして、ここでは通算6本潜ったわけだが、その間のMatrixの挙動について書こうと思う。

結論からいうと、普通に使えた。当たり前だが。前回警告音が聞こえなかったのは、やはりフードを被っていたせいのようだ。それと音に慣れていないのが原因かもしれない。音に慣れてないのはどういうこと?と思うかもしれないが、携帯電話などを新調したときに呼び出し音がしても、普段聞いたことのない音だと、自分のではないような気がして気づくのが遅れる。気づいたとしても自分の音ではないと思って、誰だようるさいなあ、なんて思った経験はあるはずだ。それに近いのかもしれない。

Maresの常なのだとは思うが、浮上警告に関しては9m/分を越えるとすぐピーピー鳴る。根の下からトップに上がるときに、今まで気にせず上がっていたがこいつはすぐに警告を出すので、注意するようになった。

次に充電時間。しばらく使っていなかったので、空になっていたので改めて満充電すると2時間半かかった。充電するときに、iPad用の2000mA出力があるACアダプターを使っての時間である。コイツには充電器が付属していないのでこのようにUSB出力のあるACアダプタやPCなりで充電する必要がある(ケーブルはついている)。PCの場合には種類にもよるが通常は500mAのUSB出力しかないので、この時間で充電できるかはわからんちん(カタログスペックでは1~2時間となっている。これもアバウトだよなあ)。

また、イタリアのプロダクトなんだからこんなもん、と納得するのが一番精神衛生的にいいのだと思うが、100%にならないでずっと99%だったりするwこういうパーセンテージ表示はあくまでも目安だと思えば腹も立たないので気にしないことにした。日本の製品がある意味でオーバークオリティなのかもしれないし。

今回は30mの深みでロウニンアジの群れをじっくり見たが、特にディープストップは出なかった。デコまで後4分程度まで潜っていたのだが、二本目ということもありそれほど窒素はたまっていなかったよう(前回は三本目に一番深い40mのところに潜るという状態だった)。

というわけで元気にメインのダイコンとして活躍中でありまする。

※6/13追記

Maresのサイトを見ると、MATRIXの日本語化プログラムは年内には…と書いている。えーと、まだ半年も残っているのに年内とはかなり、かーなーりー、アバウトな納期ではないか?自分もソフトウェア技術者なのであるが、ここまでかかるってのはおかしい。やる気がない、としか思えない。自分はネットだのIT業界にいるのであり、この業界も結構アバウトなところはあるが、ダイビング業界ほどアバウトじゃないなぁ、と最近思う。日本でバカ高いダイコンを買う人の身になって代理店はやるべきだろうと強く思うのだった。できないなら最初から売らなきゃいいのだ。